ファクト#22. 不言実行はかっこいい?

JinK: ビショップさん、最近、思うんだけど、いろいろな国の人と働いてみるのって面白いね。

Bishop: そうですか?僕は日本で働いていて、正直、いろいろと苦労が多いですよ。

JinK: もちろん、僕もアメリカで日々格闘だよ。異文化の中で働くのは、勝手がわからないことも

多くて、大変だよね。でも、一歩下がって、何で違うんだろうって考えてみたら面白いよ。

Bishop: そうかもしれませんね。このブログも、そもそも、そういうことが目的ですしね。

JinK: そうそう、そうだよね。

Bishop: それで、何が面白かったんですか?

JinK: それがね。同じ趣旨の調査を、アメリカ人とアジアの人に頼んでみたんだよ。調査の

アプローチや手法は説明して、それぞれアメリカとアジアの市場を調査してもらうっていう

依頼だったんだけど。出てきた結果が全く違うんだよね。

Bishop: どういうことですか?

JinK: アジアの方は、頼んだ内容に忠実にしたがって、ここまでやるかっていうくらい徹底的に

やってくれて、すごく使えたんだけど、アメリカの方は全然使えなくて。

Bishop: どうしてですか?

JinK: こういう枠組で見てくれってお願いしていたのに、「よくよく考えてみたら、この枠組は

おかしいと思う。こういう枠組のほうがいいと思うから、変えてみた。」っていうんだよね。

アイデア勝負っていうか。それで、肝心の調査はやっていなくて。

Bishop: なるほど。アメリカ人は、言うとおりにやることに抵抗感がありますからね。自己主張や

クリエイティビティを重視しますから。きっと、ユニークな視点を出すことが、価値が

あるんだと思ったんですよ。

JinK: もちろん、考えもせずに言いなりに仕事をするのは良くないんだけどね。クリエイティビティ

が大切なのも分かるけど、そういう枠組みになっているのは、理由があるからで、そのことで

意見が欲しかったわけじゃないからね。日本だったら、はっきり言うと、「つべこべ言わずに

やってくれ!」っていわれちゃうよ。調査自体が地味な作業だったから、それ自体、嫌だったの

かもしれないけど。結局、資料が間に合わなくて、大変だったよ。

Bishop: 不言実行ってことですね。日本は、何も言わずにやることがかっこいいんですよね。

JinK: そうだね。それが大切だと思うんだよ。

Bishop: でも、いろいろ自由に言い合ったほうが、視野も広がるし、いいんじゃないですか?

結果として面白いものができるような気がしますけど。でも、日本の会社だと自由に言えない

雰囲気がありますよね。僕は、自分がやろうとしていることを公言したり、メールに書いたり

するんですが、同僚に、「ビショップさん、そこまで言うのはやめた方がいいよ。確実に実行

できるかわからないからね。」とよく言われるんですよね。何でしょう。。。?公言したことを

実現できないときの責任感が、アメリカ人と日本人で違うのかもしれませんね。

JinK: 公言したことは必ず守る、できないんだったら、無責任にいうな、という考え方はあるかも

しれないね。日本は、恥の文化だから。公言したことが守れないというのは、恥ずかしい

ことだ。恥をかいて、名誉が保てなければ、昔は、切腹することもあったくらいだからね。

今は、もちろん、そんなことはないんだけど、できるといってできない責任というのは厳しく

問われると思う。何か罰を受けなかったとしても、あいつはあてにならない人と思われる。

特に現場ではね。

Bishop: なるほど。時代が時代なら、私も切腹ということですか?(笑)

JinK: 今は、もちろんそんなことないから、安心していいよ(笑)でも、それくらい自分の名誉を

守るということが大切だということだよ。

Bishop: そこまで厳しく責任を追求されるのであれば、言わない方が得ということもあるん

でしょうね。自分を守るためにも言わない。言わずに実績が出れば、言うほうがいいという

ことですかね。

JinK: それは、良いポイントだね。確かに、自分の損得で、保身のために言わないという人もいる

だろうね。それは、あまりほめられたことではないけど、そういう人が多いことも事実

だろうね。でも、不言実行は、保身のためというより、名誉にかけて、やるべきことを、

いろいろ言わずにやるきることがかっこいいということかな。

Bishop: でも、目標とか宣言したら、自分に対するプレッシャーにもなるし、結果的に、公言した

方がより良い実績につながるんじゃないですか?

JinK: でも、本当に実行する人と、口だけの人は言葉の重みが違うし、不言実行の人の発言のほう

が信頼できると思わない?だから、発言権を得るためには、まずは実行して結果を出せ

というのが日本的な考え方かな。新人が、いきなり社長に物申すみたいなことをやらないのは、

もちろん年功序列ということもあるけど、何も実行していないから、何も分かっていない、

だから、発言権がないという考え方があると思う。アメリカだと、偉い人でもファーストネーム

で呼んだりするし、気軽に新人が発言できる雰囲気があるよね。

Bishop: 会社にもよるかもしれませんが、発言は自由ですね。発言しないほうがいる価値が

ないって、思われますから。

JinK: 日本は逆だね。つべこべ言わない。何も言わずに実行する、不言実行が日本では最も

かっこいいし、信頼もおける。若い世代は少しずつ価値観が変わってきているかもしれない

けど、少なくとも僕のような中高年以上の世代ではね。だけど、それが行き過ぎて、何も

発言できないというのも良くないね。アメリカの、アイデアが良ければ、誰が発言するかは

問わないとか、ばかな質問はない、ばかな答えがあるだけだというような考え方も好きだね。

Bishop: そこはアメリカのいいとこですね。でも、言っただけで、安心して、実行しないという

傾向もあるでしょうね。ちょっと耳が痛いです。

JinK: そういえば、目標は、人に話さないほうが、実現できる可能性が高いらしいよ。(TED talk: 

Derek Sivers, Keep your goals to your self) 不言実行は、かっこいいだけでなく、結果を出す

のにもパワフルだっていうことだよ。反省とか、もやもやした気持ちを、実行するエネルギー

に変えていると言ってもいいかも。誰か他の人にいっちゃうと、エネルギーがもれるじゃない。

Bishop:えっ、それは良くないですね。

JinK: どうしたの?

Bishop: もうやりたいこと、周りのみんなに言ってしまっていて。エネルギーダダ漏れですよ。

もう手遅れですかね?

JinK: そうね、じゃもっと高い目標をもって、その目標はうちに秘め、アイデアはいろいろ

ぶつけてみるというのがいいんじゃない!いいとこどりの折衷案だね。

ファクト#22:日本では、不言実行がかっこいい

Advertisements

Leave a Reply

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out / Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out / Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out / Change )

Google+ photo

You are commenting using your Google+ account. Log Out / Change )

Connecting to %s